2015年度 YNU Lectures Sponsored by the JASRAC

公開講座

寄附講座では、2015年度から、コンテンツ産業や著作権に興味のある方などを対象に、公開セミナーを開催しています。公開セミナーでは、それぞれの分野における著名な講師をお迎えし、コンテンツ業界の現状や課題について、一般の方にもわかりやすく話していただきます。

第34回2017年2月11日

ミュージック・ツーリズムの
日本への導入とその振興を考える
(シンポジウム)

第1部:基調講演
「ミュージック・ツーリズムの概念と日本導入の可能性」

講師:八木良太氏(尚美学園大学芸術情報学部准教授)


第2部:パネルディスカッション

司会:川瀬 真氏(横浜国立大学成長戦略研究センター客員教授)
パネラー:加藤健氏(エイベックス・トラベル・クリエイティブ株式会社代表取締役社長)
     平井淳生氏(経済産業省文化情報関連産業課長)
     八木良太氏(尚美学園大学芸術情報学部准教授)
     萬谷浩幸氏(よろずや観光株式会社代表取締役社長)

音楽事業と観光事業を融合した「ミュージック・ツーリズム」をテーマにシンポジウム形式のセミナーを開催した。ミュージック・ツーリズムは、例えば音楽イベントにより集客を行い、同時に周辺の観光を楽しんでもらおうとするものであり、海外から日本へ(インバウンド)、また都市から地方へ(地方創生)と人の移動の促進を通じて、音楽事業者も観光事業者も利益を得られる事業であるといわれている。しかしながら、わが国ではまだ定着しているとはいえず、導入にあたっては課題も多い。セミナーではミュージック・ツーリズムの導入とその振興の可能性を4人の有識者とともに討議した。

→ 講義概要(PDF形式:62KB)

第32回2016年11月18日

音声認識が拓く
未来のコミュニケーション

講師:鈴木清幸 氏

株式会社アドバンスト・メディア 代表取締役会長兼社長

音声認識を取扱うベンチャー企業の代表である鈴木清幸氏より、人工知能(AI)の発展により格段の発達を遂げた音声認識を用いたシステムについて、実演や映像により説明を受けるとともに、AIと人間が協働しよりよい社会を目指す必要性について語っていただいた。

→ 講義概要(PDF形式:62KB)

第31回2016年11月7日

音楽の力
~ビートルズが教えてくれたこと

講師:湯川れい子 氏

音楽評論家・作詞家

音楽評論家・作詞家である湯川れい子氏から、ビートルズの公演に関するエピソード、ビートルズの音楽は誰の影響により作られまた社会にどのような影響を与えたか等についてお話をしていただくとともに、音楽療法を例にとり「音楽の力」とは何かを語っていただいた。

→ 講義概要(PDF形式:62KB)

第27回2015年10月1日

音楽出版ビジネスと権利ビジネス/
近年の世界の動き

講師:朝妻一郎 氏

フジパシフィックミュージック 代表取締役会長

世界の音楽著作権ビジネスの状況に詳しい朝妻先生は、「ポール・マッカートニーとマイケル・ジャクソンは何故長者番付の上位にいるのか」を例にあげ、音楽著作権ビジネスとは何かを説明された後、音楽出版者の歴史や日米における著作権管理の状況と再編の動きについて解説された。

→ 講義概要(PDF形式:62KB)

第26回2015年9月10日

クリエーターと音楽著作権

講師:向谷 実 氏

音楽プロデューサー/ミュージシャン/ 作曲家 ・ 編曲家/
(株)音楽館代表取締役

多彩な肩書きを持つ向谷先生は、作曲家・編曲家という著作者の立場で、著作者がもっと自己の著作権に関心を持つべきだと主張されるとともに、IT社会において、技術及び契約の両面から著作者の創作活動が制約されており自由な発想で創作ができにくくなっていることを解説された。

→ 講義概要(PDF形式:62KB)

公開講座

寄附講座では、2015年度から、コンテンツ産業に興味や関心のある研究者、学生、実務家などを対象に、コンテンツビジネス研究会(座長 山倉健嗣 大妻女子大学教授・横浜国立大学名誉教授)を開催しています。研究会では、コンテンツビジネスに係わっておられる研究者又は実務家の方から講演をしていただき、その後参加者全員で討議し、お互いの知識を深めるとともに、新たな知見を得ることを目的としております。

第11回2017年9月28日

「ネット上の侵害対策について」

講師:前田哲男 先生

弁護士

違法にネット上にアップロードされているコンテンツに関し考えられる法的措置を整理した上で、動画投稿サービス事業者等の侵害者にサーバー上の蔵置場所を提供する業者に対するコンテンツの削除要請について説明があった。説明に当たっては、まず米国のデジタルミレニアム著作権法(DMCA)の制度内容と実務について解説した上で、わが国のプロバイダ責任制限法の内容と実務についても解説された。このほか、リーチサイトに関するわが国の議論の内容、損害賠償請求や発信者情報開示、刑事罰等についてもくわしい説明があった。後半の質疑応答・討議でも、参加者から多くの質問や意見が出された。

第10回2017年7月25日

「テレビ番組の同時配信について」

講師:砂川浩慶 先生

立教大学社会学部メディア社会学科教授

まず、放送の現状について説明があった後、放送番組のネットを活用した同時再送信についての国の政策とNHK・民放の考え方について解説があった。その中で、NHKと民放とでは、法的位置付けや放送の実態に相違があることからこの問題に対する両者の考え方に大きな開きがあること、放送局が現在実施しているネット配信について利益を出している局は少ないこと、放送番組を同時再送信する場合の実演家との出演契約や著作権等に関する利用契約において解決すべき課題があること等の説明があった。後半の質疑応答・討議でも、参加者から多くの質問や意見が出された。

第9回2017年1月27日

「恐竜のように死滅するか、
それとも生き残れるのか
~デジタル時代の新聞社が抱える
著作権問題~」

講師:赤田康和 先生

朝日新聞記者

新聞記者という立場で、デジタル時代の新聞社が抱える著作権問題について説明があった。
まず、報道の現場において記事を書く場合における著作権や所有権との関係等悩ましい問題があることや、新聞記事が無料領域又は有料領域で活用される場合の現状と課題の説明があった。
また、新聞記事以外についても、動画、新聞社の社員以外の著作者の作品の取り扱い(両者の契約のあり方)、ライブ系の記事の取り扱い(囲碁・将棋、高校野球等の権利関係)等の問題があるという説明があった。最後にデジタル・ネットワーク社会の中で新聞社も今後どのような方向に進んでいくのかしばらく暗中模索の時代が続くとの考えが示された。

第8回2016年12月16日

「ライブエンターテイメントの
現状と将来展望」

講師:関 聡太郎 先生

舞台演出家 弁理士
尚美学園大学芸術情報学部舞台表現学科准教授

まず、ライブエンターテイメント事業にかかる公演回数、動員数、収益について、音楽とステージ(ミュージカル、演劇等)に分け説明があった後、ミュージカルと演劇について市場規模等を解説された。
また、ミュージカルをその種類ごとに分けそれぞれの長所・短所について説明をされるとともに、講師が関与されていたディズニー・リゾートや劇団四季の事例をあげ解説された。
さらに今後の課題として、コストと人材確保をあげられ、長期継続公演によるコストの低減や最低2か月間の準備期間が必要なこと等から優秀な俳優(特に男性)の確保が難しくなっていること等を指摘された。最後に新たな講演の試みについて映像で紹介された。後半の質疑応答、討議でも、参加者から活発な質問や意見が出された。

第7回2016年10月21日

各種コンテンツ契約の勘所

講師:北村行夫 先生

弁護士

コンテンツ契約は、一般の契約とは異なる点が多いことを説明された後、今日におけるコンテンツ契約の特徴について、契約書の機能、契約書の構成と留意点に関し、一般的な解説があった。その後、契約をコンテンツ供給契約型、コンテンツ制作契約型等のいくつかの形式に分け、契約締結の際の留意事項について詳しい説明があった。その中で、出版者と電子書店との契約について、最近の事例等を示しながら、問題点について詳しく説明されたのが印象的であった。後半の質疑応答、討議の時間でも、参加者から活発な質問や意見が出された。

第6回2016年7月22日

デジタル時代の出版ビジネス

講師:田中敏隆 先生

小学館デジタル事業局 ゼネラルマネージャー

電子出版時代を迎えようとする現代を、グーテンベルクが印刷技術を発明して以来500年ぶりの大改革としたうえで、現在の出版業界の現状について説明があった。その後、デジタル・ネットワーク社会の中で出版業界が置かれている厳しい状況を鋭い観察力をもって分析・整理したうえで、今出版社が何をなすべきかについて、講師の私見も交えながら解説があった。その際、講師は、出版社がこの現状を打破し生き残るためのいくつかの方策を提示し説明されたが、出版業界が置かれている厳しい現実がよく理解できた。

第5回2016年6月17日

外国映像コンテンツの日本における
流通について

講師:吉村 毅 先生

デジタルハリウッド(株)代表取締役社長兼CEO、
デジタルハリウッド大学大学院教授

映画ビジネスの収益構造等について説明の後、外国映画を買い付ける場合に留意すべき宣伝費や収益予想等に関するポイントについて解説があった。その後、世界の映画製作について、CGの技術が映画の質を飛躍的に高めたこと、またCGの費用は実写に比べて安価である場合もあるために、米国メジャーの映画とそれ以外の映画会社との映画の質の差がなくなりつつあることなどの説明があった。さらに、映画関係者は、今後はアジア市場(特に中国)が有望と見ており、そのための戦略が着々と進んでいることが紹介された。講師の個人的見解が多く紹介されたが、非常に興味深い内容であった。

第4回2016年2月26日

アニメビジネス

講師:井上俊次 先生

株式会社ランティス 代表取締役社長

冒頭で講師が代表をしている(株)ランティスの会社概要について説明があった。その中で、従業員50人程度の比較的小規模な会社ながら、アニメソングに特化した上で、パッケージ、音楽出版、映像投資、ライブ、商品化等の総合的なビジネス展開により、安定した業績を維持されていることが分かった。次いで、アニソンアーティスト・声優アーティストの発掘・育成、アニメソングの展開について、海外展開の戦略も含め、具体例を示しながら解説があった。その後の質疑応答では、海外展開、アーティストの発掘方法等について次々と質問が出され活発な議論が行われた。

第3回2015年11月27日

ユーザー主導時代の
エンタテインメント・ビジネス

講師:中井秀範 先生

一般社団法人日本音楽事業者協会 専務理事

まず、吉本興業のビジネススタイルを知るため、1912(明治45)年の創業以来今日に至るまでのビジネスの歴史について説明があり、この経験から、コンテンツは、劇場、ラジオ、映画、テレビなどメディアの特性によりビジネスの内容が制限されること、エンターティン・ビジネスは流通(プラットフォーム)を握ったものがより大きな利益を得ることが経験的に分かったと解説された。
続いて、CDの売上減少、放送からの収入増が望めない中でコンテンツの二次利用の増も抑制、テレビの視聴時間の減少等の厳しい現状を打開するために行っている吉本興業のビジネス戦略を例にコンテンツ業界のこれからについて解説があった。

第2回2015年10月9日

音楽産業の現状と展望

講師:小池一彦 先生

ユニバーサル・ミュージック合同会社 相談役

全世界の音楽市場が縮小傾向にある中で、日本のレコードビジネスの現状を踏まえつつ、日本のレコード会社の特徴や大手レコード会社のビジネス戦略について説明された後、3大メジャーレコード会社の寡占化、複製ビジネスの限界、音楽配信事業の現状と今後について、音楽産業の今後に向けた問題点を解説された。
最後に、私見と断りながらも、今後のレコード産業の方向性として、音楽やアーティストを理解できる人材の確保と、レコード会社の方針等に影響を受けにくく、自由な発想で音楽に取り組むことができるインディペンデント・レーベルが拡大することにより音楽産業の振興が図れるのではないかという意見を述べられた。

第1回2015年7月31日

音楽産業 再成長のための組織戦略
不確実性と複雑性に対する
音楽関連企業の組織マネジメント

講師:八木良太 先生

尚美学園大学芸術情報学部 准教授

音楽CDの売上が大きく減少するという厳しい市場環境の中で、レコード会社等の音楽関連産業は直面する不確実性と複雑性の問題に対しいかに組織的な対応を行ったかについて、エイベックスの事例を説明しながら、再成長を果たすために必要な組織マネージメントや組織戦略について解説された。その後、参加者からの質問等を踏まえ、様々な事項について意見交換があった。

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